指揮をする時は両手?それとも片手?合唱で迷いがちな指揮の振り方を紹介!

指揮をする時にあなたは何を基準に片手で振ったり、両手で振ったりしますか?

専門的に指揮を学んでいる人ならその判断もつくかもしれませんが、中学生や高校生が合唱コンクールで振る時などはなかなか判断が難しいですよね。

 

この記事では、そんな初心者の方が迷いやすい指揮の両手と片手の使い方を紹介していきます。

指揮はどうして両手で振ったり片手で振ったりするの?

まず根本的なところから話をしていきますね。

あくまでこれはプロの指揮者が意識していることなのであなたがそうしなければいけないというわけではありません。

 

知識として知っておいて損はない、という内容です。

そもそも指揮の生まれはテンポキープの必要性。

 

右手はテンポ、左手は表現と言われることを知っている人もいるでしょう。

ただ、これは時代を経て主にそのような役割を右手と左手がしているだけで、決まりというわけではありません。

 

考え方としては、右手で出来ることは音楽もテンポも右手だけでします。

そのサポートとして出来ないことを左手でする、というのが正しい捉え方ですよ。

 

先ほどお伝えしたように指揮者の最も基礎的で重要な役割はテンポキープです。

だから右手でテンポを振ることを捨ててまで音楽を表現するのは演奏者にとって、とっても迷惑なことになることは覚えておいてください。

 

オーケストラなどでは楽器の数が少かったりソロやデュエットなどの部分では片手で十分なことがよくあります。

そういった点でからすると合唱でも少し使い方が見えてくるかもしれませんね。

 

指揮を振り始めるときは片手?

本題に入りましょう。

あなたが合唱団を振る時にまず振り始めるとき、ピアノの伴奏からスタートしますよね?

 

さっきのオーケストラの話ではないですが、楽器を演奏するのが一人で両手を使うメリットはそんなに大きくありません。

しかも前奏からそんな全力で両手で振ってしまうとメリハリがなくなって本当のクライマックスがどこなのかなどが見えなくなってしまいます。

 

つまり、ピアノ相手には片手で十分だということですね。

さて、次は合唱団が入る時です。

 

曲によっては女性だけだったり男性だけだったり、中には更に分かれてソプラノだけだったりバスだけだったり、ということもあるかもしれません。

この時にはどうするか。

 

あなたは指揮者である前に歌い手であったはずです。

その時に指揮者が両手で「せーのっ!」としてくれるのと、片手で「はいっ!」と振られるのとではどちらが安心感がありますか?

 

きっと前者じゃないでしょうか。

それは歌い始めは特に緊張していて、練習している曲でも「みんな歌い出すかな?」とか「間違えたらどうしよう?」など頭を過ぎってしまいます。

 

その思いを拭い去ってあげるためにも両手で優しく、「一緒にここから歌うよ!」という気持ちを持って振ってあげるとみんなの心が開かれていきます。

1つの例をあげましたが、実は大切なことを言いました。

 

指揮を片手で振るのか両手で振るのかを決めるポイントは「相手の立場(自分が歌い手の時)を考えて振る」ことが重要です。

ピアノの例でもそうです。

 

最初から全力で振ることをピアニストはきっと求めていません。

逆に、クライマックスで全員で大合唱の部分を片手で振られたら「私たちはこんなに頑張って歌ってるのになんであなただけ軽そうに楽そうに振ってるの!?」となるでしょう。

 

指揮者は相手の気持ちを乗せてあげる役割を持つと考えて下さい。

だんだん音楽が高揚していくにつれて歌い手も気持ちよく歌いたくなります。

 

それを鼓舞するかのようにあなたが片手から両手へ、両手で大きな指揮をすることで「そうだよね、ここは大きく歌っていいんだよね!」というコンタクトを取れることになります。

そうやって音楽の方向性を導きつつ、歌い手と心を通わせるのが指揮者です。

 

“指揮をする時は両手?それとも片手?合唱で迷いがちな指揮の振り方を紹介!”のまとめ

いかがでしたでしょうか。

指揮を片手で振るのも両手で振るのも正解があるわけではありません。

 

しかし、その振り方ひとつで自然と合唱団が歌ってくれたり、あなたを見てくれるようになったりするのも事実です。

気負う必要はなく、優しさを持って指揮をしようとすればきっとその心は仲間たちに届くはずですよ。

 

応援しています!

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