指揮の振り方と楽譜の見方を紹介!吹奏楽で指導する方法を伝授!

吹奏楽の顧問になるとあなたは吹奏楽部の指揮をすることになるでしょう。

音楽の先生でもないのに…。

 

そんな風に思うこともあるでしょう。

何からしたらいいか分からずなんとなく指揮をしているのかもしれません。

 

この記事では指揮者が吹奏楽で指導する際に気をつけることや楽譜をどのように”読んでいる”かを紹介していきます。

さぁ、音楽の世界に足を踏み入れていきましょう。

指揮者は吹奏楽の楽譜(スコア)で何を見てる?

吹奏楽では木管楽器、金管楽器、打楽器をメインにそれぞれが自分のパートの楽譜だけを見て演奏しますよね。

指揮者はそのパートごとの楽譜が1つに凝縮された総譜表(スコア)を読んで勉強し、指導していきます。

 

音楽業界では”楽譜を見る”と言わず”楽譜を読む”と言い、専門用語で「スコアリーディング」と言います。

それでは早速スコアの読み方を紐解いていきますね。

 

指揮者はスコアの秘密を知っている

十数段に分かれた楽譜を見ると「こんなのどうやって読めば…」と思うでしょう。

でも大丈夫です。

 

スコアの秘密をお教えします。

吹奏楽のスコアはたいてい3つの種類に分けられていて、その種類が十数種類の楽器に振り分けられているのです。

 

その主な分け方がこちら。

  • メロディ
  • ハーモニー
  • リズム
  • その他(裏メロディなど)

 

これさえ見つけられれば後は簡単!!

 

ちなみに主題や旋律、和声といった専門用語っぽい聞きなれない言葉を聞くことがあると思いますがわざわざ難しい言葉を覚える必要はありません。

話す相手も学生で専門知識はないのですから、難しい言葉を覚えて詰まるより理解してもらえる言葉の方が絶対に良いです!

 

指揮者がすべきスコアリーディングの手順

では、実際にスコアリーディングをしていく手順を具体的に示していきましょう。

今使用している曲(楽譜)があった方が分かりやすいかもしれません。

 

  1.  フレーズごとに小節線に線を引く。
  2. メロディを見つけて印を入れる
  3. ハーモニーを見つけて印を入れる
  4. リズムを見つけて印を入れる
  5. それ以外の動きがあれば特別扱いしておく(裏メロディなど)

 

先ほどお伝えした3つの種類に分ける前にまずフレーズを分けて下さい。

4小節単位でフレーズができているな、などなんとなくでいいです。

 

と言われても…と思うかもしれませんね。

 

そもそもフレーズとは何か。

日本語の文章にすると分かりやすいでしょうか。

 

「私は今日朝ご飯を食べました。朝ご飯はいつも食パンを食べます。」という2文があったとしたらこれが2フレーズあるということです。

楽譜に置き換えてみましょう。メロディを見てみると始まりと終わりがあります。

 

カラオケでサビを歌う時にもサビはいくつものフレーズで出来ていますよね?

吹奏楽の楽譜でも同じようにそれを探せばいいのです。

 

たとえば、

1小節目:私は
2小節目:今日
3小節目:朝ご飯を
4小節目:食べました

 

という風になっていれば4小節で1フレーズです。

 

こうして楽譜をフレーズごとに切っていきます。

手順2-4のメロディなどを見つけた際にはその種類ごとにマークを入れていきましょう。

 

例えば

メロディは “[ ”

ハーモニーは “( ”

リズムは “<”

 

というように仲間分けをして括ってみて下さい。

するとスコアが自然と3種類になって見えてきます。

 

きっとメロディはフルートやトランペット、クラリネットといった高音楽器がメロディをしていることがよくあるでしょう。

ハーモニーは全音符や2分音符でばかり動いている人(低音~中音域のパートに多い)がその役割をしていることが多いですね。

 

マーチの曲では特にリズムも大切です。ホルンが裏打ちをしていたり、トロンボーンが四分音符でずっと表拍を吹いていたり。

打楽器もその役割が多いかもしれません。

 

このようにスコアリーディングをしていきます。

指揮者の吹奏楽指導法

ここまで楽譜を読み下調べができれば指導でもう何も恐れることはありません。

スコアリーディングでしたことをそのまま”指導”として伝えていけばいいのです。

 

パートごとの人たちは自分がどの役割を持っていて誰と同じ楽譜を吹いているのかが分からず演奏していることが多々あります。

だから、

 

・メロディだけで演奏させる。

・ハーモニーだけで演奏させる。

・リズムだけで演奏させる。

 

というように自分の仲間を認識させることと、そしてそれを演奏者以外に見せることで「自分が演奏している音以外にこんな音があるんだ!」と認識させます。

そうすることで演奏者たちの耳は開くようになり、勝手にアンサンブルしていくようになるのです。

 

よく「周りの音を聴いて!」「アンサンブルして!」という言葉を発するもののその方法を伝える先生が少ないのが残念なところ。

指導と言うのは結果を伝えるのではなく、その”方法”を伝えることだと覚えておくといいですね。

 

まずはここまでの基礎を試してみて下さい。

すると次第にメロディ同士でハモっている人のことやメロディに対するハーモニーのバランス、ハーモニーの音程が合っていない気がする…などあなた自身が気になることが増えていくはずです。

 

そうやってあなた自身が経験を積み、耳を肥やしていくことで指導者として指揮者として成長していくことが出来るでしょう。

指揮の振り方

指揮の振り方は専門的に探るとキリがないのですが、必要なことは基本的に指定されたテンポを一定に振り続けることが出来ることがまず最優先です。

4拍子や3拍子の形に合わせてメトロノームを鳴らしながら鏡の前で振り続けテンポと腕の動きを体に覚え込ませていきます。

地味ですが野球選手の素振りと一緒で身体で覚えることが大切です。

指揮している時に耳を澄まして指導する内容を考えながら音楽を創りながら、腕の動きを一つ一つ考えるなんて不可能ですからね。

とはいえ、何か教材が知りたいという人もいるかもしれません。

そんな方には、

「はじめての指揮法―初心者のためのバトンテクニック入門」をおすすめします。

初心者でも分かりやすく読み進めることができますよ。

私は現在プロで指揮をさせて頂いていますが、一番最初はこの本で学びました。

 

もし、この本で学び足りないというのならば、音大などでも使われ、本気で指揮を学ぶなら誰もが通り、日本で最も有名な斎藤指揮法と言われる「指揮法教程の本が良いでしょう。

内容も難しいのでおまけです(笑)

 

“指揮の振り方と楽譜の見方を紹介!吹奏楽で指導する方法を伝授!”のまとめ

いかがでしたでしょうか。

スコアリーディングのより具体的な方法をお伝えしました。

 

初めて指揮をする時は誰もが不安と悩みを抱えます。

いえ、指揮をし続けていてもその悩みがなくなることはないでしょう。

 

でも、スコアリーディングが深くできるようになるとmその分1つの作品と深く触れ合うことが出来、より音楽を楽しむことが出来ます。

それをあなたの口から相手に伝えることで演奏者も楽しく音楽を知ることができるはずです。

 

「指導するため」と言うより「ほら、演奏することって、音楽って楽しいでしょ?」ということを伝えられる指揮者であり指導者になってくださいね。

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