クラシック音楽を聴く中で音楽をやっていない人がよくわからないと思う一つにスケルツォという言葉が上がります。
メヌエットぐらいなら聴いたことあるけど違いはよくわからない…という人も多いはず。
この記事を読めばあなたは本質的にスケルツォの楽章かメヌエットの楽章かを聞き分けることができますよ!
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スケルツォ(scherzo)の楽章って何?
まず「スケルツォ(scherzo)」とはもともとイタリア語で『冗談』『ふざける』という意味です!
かみ砕いた言い方をすればユーモアのある楽章ということですね。
分かりやすい例として交響曲を取り上げて話を進めていきますね。
モーツァルトやハイドン、ベートーヴェンといった古典派と呼ばれる音楽の時代では、交響曲は4楽章構成が基本的な型となっていて、4楽章分のうちの1つの楽章(たいていが3楽章)にメヌエットの楽章を入れるのが通例となっていました。
しかし、ベートーヴェンが初めての試みで交響曲第2番でスケルツォの楽章を入れ、それ以降の作曲家ではそのように交響曲の型にスケルツォが組み込まれるようになったのです。
メヌエットとスケルツォは何が違ってどうやったら聞き分けられるかを2種類の方法で説明しますね。
シンプルに言えばその音楽を聴いて踊れるか踊れないかで考えてください(笑)
そんな雑な!!と思われるかもしれませんが、実は本質はとらえています。
というのも、メヌエットは舞踊なので踊ることができます。
例えば、モーツァルトの交響曲第40番の3楽章のメヌエットを少し聴いてみてください。
↓↓こんな感じで貴族の人たちが宮廷で踊る姿を想像できるのではないでしょうか。
(これもメヌエットです。)
では、初めてスケルツォを取り入れたというベートーヴェンの交響曲第2番の3楽章を少し聴いてみてください。
これで踊ろうとするなら絶対コケますよね(笑)これがスケルツォとメヌエットの違いです。
楽譜的なスケルツォとメヌエットの違いは2つあります。
メヌエットは3拍子で速度標語がたいていアレグレット〔allegretto〕(=やや快速に)となっています。
それに対し、スケルツォは3拍子の曲もあれば2拍子の曲もあります。
速度はアレグロ〔allegro〕(=快速に)の場合が多く、メヌエットよりも速いテンポ設定になっていることが多いです。
あとは作曲家がその楽章に「Menuetto」と記載しているのか「Scherzo」と書いているかの違いがあります。
逆に言うと、スケルツォのように聴こえるのに楽譜には「Menuetto」(メヌエット)と書いてあればその曲の分類はメヌエットになります。
つまり最優先は作曲家がどう楽譜に書いている書いているかということですね。
スケルツォの原型はメヌエット?
なぜこのような書いてある音楽と作曲家の見解とにズレが出てきてしまっているかというと、最初にお伝えしたようにメヌエットを入れるのが通例になっていたからです。
つまり、その型からはみ出すことができなかった、というわけです。
そもそもスケルツォは、メヌエットの発展形だと言われています。
スケルツォの多くはメヌエットという舞曲から解き放たれた音楽的な観点での自由を求めた形ということできるのです。
そこでその型を破るべく実験をしていたのがハイドンですね。
交響曲の中にスケルツォの楽章を入れてそれを”わざと”メヌエットと楽譜に記載して周りの反応を見ていたのです。
しかし、ハイドンはその実験をするだけでその時の状況上、スケルツォの曲を「スケルツォ」だと楽譜に書くことはありませんでした。
ちなみにその曲がハイドンの最後の交響曲と言われるロンドン交響曲(第104番)の3楽章です。
最初の部分とメヌエットからは外れたスケルツォに近い形の音楽で始まります。
そして中間部の〔1:35~3:22〕ところは普段のメヌエット風にして、またスケルツォの形で音楽をサンドイッチしています。
このようにハイドンでさえ、実験だけで終わってしまったのですが、あの有名なベートーヴェンは違います。
歴史上、初めて交響曲にスケルツォを取り入れ、楽譜にも堂々とスケルツォと書いたのです!
凄い勇気だと思いますが、実はこれには理由があったとされています。
その理由を知りたい方は『ベートーヴェンの交響曲第2番の重要性を徹底解説!!ハイリゲンシュタットの遺書に込められた真の想いとは!?』をご覧ください。
”スケルツォの楽章って何?メヌエットの聴きわけは踊れるか否か!?”まとめ
これでスケルツォとメヌエットの違いはばっちりですね!
それにしても何事もやはり流派があるように型を壊すのは難しいということがよくわかります。
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